少しずつ角を落とすように裁っていきます。一度に切り抜いてしまうと垂直で平坦な切り口に仕上げることができません。
外に向かって少しずつ薄くなるよう漉き機という機械でへりを漉きます。写真は手作業で角を丸めて優しいアールが出るよう調整しているところ。
曲げながら表と裏の革を貼り合わせています。常に曲げて使われる製品ですので、革に負担がかからない為の工夫が必要です。シワもよりにくくなり見た目も美しく仕上がります。
手縫いをする為のガイド。
不恰好な段差が出ないように、貼り合せるへりを“ゼロ漉き”して厚みを均一にします。ゼロ漉きとは、文字通り0mmを目指して斜めに漉くこと。
専用の工具だけでなく、型や冶具に使えるものは何でも使います。これは家の中をうろうろ探して思いついた真鍮製の楊枝入れです。
やっとこという革用の工具もあるのですが、この場合はラジオペンチ(挟む面は砥石でなめらかに整えてある)が使いやすかった。
サルカンにリングを付けて欲しいというご要望。
丈夫にする為、伸び止めの補強テープで巻いて手縫いで合わせました。
縫製は手縫いです。ミシン縫いに比べて丈夫で美しく仕上がります。フランス製の錐は常に砥ぎすました状態で使います。