革のシザーケース。
今では多くの美容師さん理容師さんが使っています。
味の出る革を使用した製品は多く見られますが、品のいい革の質感を維持するような使い方を目指した製品はあまり見たことがありません。
「いい味の出たお気に入りのシザーケース」として専門誌などで紹介されているシザーケースが、手入れなんてしていないんだろうなぁと思わずにはいられない散々な(失礼)状態であることもしばしば。
毎日のサロンワークで、水に濡れながらハードに使われるシザーケースは、正しいお手入れが必須。ましてや、水を吸いやすくシミにもなりやすい染料染めのタンニンなめし革(特につるっとしたスムースレザー)は、お手入れは面倒という方には正直おすすめできません。
それならいっそ、経年変化こそ過剰な期待はできなくとも、比較的水に強く、品のいい風合いを維持できる素材をお勧めした方がいいケースもあるのでは?と思い、今回の製品化と相成りました。
高級メゾンで使用される上質なカーフを表裏全面に使用したシザーケース。既製品ではまずお目にかかれません。傷がつきにくく、お手入れが簡単で、型崩れしにくく丈夫。これらのわがまま全てにおこたえしたdeteオリジナルのシザーケースです。
表裏に同じ革を張り合わせる“ベタ貼り”で作ることの利点として、以下の5点があげられます。
当店のs-02シリーズを含め、流通しているカジュアルな革製シザーケースのほとんどは、厚い革を1枚で使用しています。1枚革でも使用できますが、使っていくとすぐに柔らかくなり、ヘタッとよれていきます。
それを革のアジと見るかどうかは人それぞれだと思いますが、お客様の前で使い、安くないシザーズを収納するケースとしては、型崩れしていない清潔感あるケースを使うのも、お客様への心配りのひとつだとdeteは提唱しています。
革は床(裏面)が柔らかいので、一枚革は床に向かってよれたり曲がったりしやすいのですが、表裏にベタ貼りすると表裏両方からの張りにより、型崩れしにくい丈夫な革になります。その為、厚みのある1枚革で制作するよりも薄く仕上げることが可能になり、強度を下げることなく全体の重量を軽くすることができます。
とは言え、硬くなって馴染みにくくなっては元も子ありません。素材ごとに適正な革の部位と厚みを選択し、最適な硬さに制作しています。
また、毛羽立った裏面が露出していない為、毛クズが溜まりにくく、衛生面の向上にも一役買っています。
【手縫いのメリット】
・強く引き締めながら縫う為、糸が革に沈み、擦れにくい為糸切れしにくい
・糸が沈む為縫い目周りの革にふくらみが生まれ、立体的な美しさが現れる
・長年の使用により糸が切れてしまった場合にほつれにくい
・菱錐を使い一目ごとに穴を開けながら縫うことで、表裏ともにミシン縫いでは不可能な美しい縫い目を作ることができる
【手縫いのデメリット】
・手間がかかる為ミシン縫いに比べて価格が高い
コバ(革のヘリ)は丹精込めて磨き上げました。
鉋でコバの角を落とし、荒さを順番に変えながら慎重にやすりをかけ、天然の布海苔を付けて丁寧にみがきます。さらに蜜蝋を擦り込み、“念入れ”という工程で蝋を革の髄まで浸み込ませます。
一番時間をかけると言っても過言ではない地道な作業を繰り返し、美しく耐久性のあるコバを作り上げています。
価格:91,300円(税込) ~ 93,500円(税込)
[ポイント還元 913ポイント~]