deteの革製品の作り方

手縫いの首輪ができるまで



少しずつ角を落とすように裁っていきます。一度に切り抜いてしまうと垂直で平坦な切り口に仕上げることができません。



外に向かって少しずつ薄くなるよう漉き機という機械でへりを漉きます。写真は手作業で角を丸めて優しいアールが出るよう調整しているところ。



曲げながら表と裏の革を貼り合わせています。常に曲げて使われる製品ですので、革に負担がかからない為の工夫が必要です。シワもよりにくくなり見た目も美しく仕上がります。



手縫いをする為のガイド。



不恰好な段差が出ないように、貼り合せるへりを“ゼロ漉き”して厚みを均一にします。ゼロ漉きとは、文字通り0mmを目指して斜めに漉くこと。




専用の工具だけでなく、型や冶具に使えるものは何でも使います。これは家の中をうろうろ探して思いついた真鍮製の楊枝入れです。


染料を注し蜜蝋を溶かし込みながら磨きます。



やっとこという革用の工具もあるのですが、この場合はラジオペンチ(挟む面は砥石でなめらかに整えてある)が使いやすかった。




サルカンにリングを付けて欲しいというご要望。
丈夫にする為、伸び止めの補強テープで巻いて手縫いで合わせました。


縫製は手縫いです。ミシン縫いに比べて丈夫で美しく仕上がります。フランス製の錐は常に砥ぎすました状態で使います。






S06-3ができるまで






ダッカール用ベルトはただでさえ傷みやすいパーツ。さらにこのモデルはブラシを押さえる役目も果たしている為、特に丈夫に作る必要があります。へりの厚みを調整し、鉋で角を落とした革を芯として仕込み、3枚の革を貼り合わせています。




手縫いしたパーツのコバを鉋で整えました。この後やすりがけ→染め→磨き→捻入れ→磨き→やすりがけ・・・と繰り返します。




ラウンドした部分は一度に正確に裁つことはできません。細かく刻んで滑らかなラインを作ります。




手縫いの穴を開けています。この段階では印程度。キリで穴を貫通させながら縫い進めます。


厚みの調整。一番多く重なるところで革8枚を貼り合わせています。分厚くならないよう、0.0○mmという単位で革の裏を漉いていきます。



銀面(革の表面。吟面とも書きます。)はノリが効きにくいので、包丁で荒らしてからボンドを塗ります。荒らした面が見えると不恰好なので、定規を当てて正確に。


マチ(側面の奥行きを作るパーツ)も表と同じイタリア産ヌメ革を使用した贅沢な作り。見た目の美しさだけでなく、型崩れを防ぎ、衛生面においても安心感があります。



しっかりと圧着することで接着剤は効力を発揮します。制作物を傷つけないよう、革を巻いたエンマ矢床を使用しています。



貼り合せた後の端のチリは、鉋や裁ち包丁で落とします。
この後は手縫い→端の処理と作業はまだまだ続きます。



ダッカールベルトと金具が邪魔をする為縫うのに難儀します。ギリギリの際を縫い目に設定している為ミシンで縫うことは不可能です。裏側もできる限りきれいに縫い目が揃うように・・・。



ベルトの面取り中。鉋がけ後ペーパーで整えます。このあとまた染色からのコバ磨き。美しく丈夫に仕上げる為の大事な工程です。


S06-3

手縫いブックカバーができるまで。大盤振る舞い制作工程一挙公開!


年末に納品したブライドルレザーの手縫いブックカバー。
時々作っているdete定番の形ですが、在庫分を作ることはありません。全て受注生産です。

オーダーメイドも在庫品も同じくらい心を込めて作っている。と言いたいところですが、一つ一つ作り上げるオーダーメイド品の方が、より一層の丹精を込めて作ってしまうのはやむを得ないところ。

この記事では、普段見せることのない制作時の写真を公開します。どう作られているかを知ることで、弊社の製品に一層のご興味を持っていただけたら、何よりの喜びでございます。


しおり作り


本体に縫い付ける帯状のしおりを付けました。
余計な段差ができると美観を損ねるので、折り目に溝を掘り、きれいに折れるようにしておきます。


貼り合わせていきます。


本体に縫い付ける部分は、手作業で厚みを削ります。こうすることで、コバの厚みが出てしまうのをおさえます。コバが厚すぎるとあまり品良く仕上がりません。

貼り合わせ完了。

細かいパーツですがこれも手縫い。

縫っていきます。



外帯製作

材料。芯を仕込んで硬く、立体的に作ります。



芯にもひと手間加えて・・・


手作業で漉いて厚みのコントロールを。


まず、土台に芯を貼ります。


次に、芯を巻くように表の革を貼っていきます。


立体感を意識しながら貼り合わせます。



昨年から導入した手縫い工具。
均一な角度の縫い穴を開けることができます。

菱目打ちやヨーロッパ目打ちなどと呼ばれるこの工具。昨今、東アジア諸国を中心に、様々なメーカーが品質を競うように商品を発表し、今までになかったハイクオリティな製品が出回るようになりました。

フランスや国産のものよりも使えるものが多くあります。


手縫いの準備です。
麻糸に蜜蝋を擦り込み、オイルランプで温めて蝋を糸の内部まで浸透させます。この工程を繰り返し、縫いやすく上部な糸を準備します。


手縫い完了。


コバを揃えます。


完成です。手縫いでしか作れない精巧な造りに仕上がりました。


縫製


deteでは、制作物のデザインや強度、お客様の好みや予算に応じて手縫いとミシン縫いを使い分けています。




手縫い






手縫いは菱目打ちというフォーク状の工具を使って貫通しない程度に穴を開け、菱錐というキリで一つ一つ穴を貫通させながら縫い進めます。



当店では、9本目から12本目と、それと同等のサイズの菱目打ちを使用しております。菱目打ちの○本目、●本目という数字は一寸(約30mm)あたりの縫い目の数を示し、数が大きくなるほど細かい縫い目に仕上がります。


11本目



9本目


細かいステッチの方が繊細に仕上がり上等とされますが、縫う部分の厚みや全体のバランス、縫い糸の太さなどを考慮しながら菱目打ちを選定します。


菱錐です。購入した時には刃の形状が不ぞろいで、刃も付いていません。好みの長さ、幅、厚みに削り、常に砥ぎ上げた状態で使用します。細かい縫い目をきれいに仕上げる為には、細く仕立てた菱錐をよく砥いで使うことが大切です。




ミシン縫い


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