素材

・豚革タンナー訪問

豚革専門タンナーの山口産業さんを訪問しました。
当店では、ラセッテーシュリンクや内装用のカラフルなタンニンなめしの豚革をこのタンナーから仕入れています。

このタンナーは、毎月工場見学を開催している他、近隣の小学生向けに工場を開放したり、革に対する理解を深める為の活動を行ったりと、地域貢献も積極的に行っているようです。
革に携わる身として頭が下がります。





そこかしこにタンナーや原皮業者、革加工業者などの工場が並び、23区内では少し異色的な雰囲気が漂います。





古い木製のドラム(樽)を使用しています。ヨーロッパの先進的なタンナーでは金属のドラムを使用している場合が多いそうですが、多湿の日本では今でも木製の方が都合がいい場合が多いとか。ちなみにこのドラムは桶屋さんの特別誂えだそうです。

ドラムは国内の職人に注文できますが、なめしに使うその他の機械のほとんどはイタリアなどからの輸入に頼っています。とても高額なものになる為、買い換えることができずに廃業していくタンナーも多いようです。



社長自ら工場や革の説明をしていただきました。



ウェットブルー。クロムなめしが済み、その後の加工を待つ湿った状態の豚革。ここから様々な様相の革へと変貌を遂げます。



タンニンなめしした革を吊り乾燥させているところ。



豚革のシャツ。驚きです。




ここには記しませんが、ちょっとしたうち明け話を含め、たくさんの興味深い話を聞かせていただくことができました。排水の面で行政の手助けがある姫路に比べ、企業が全面的に負担することになる墨田のタンナーは今後も苦しい状況が続くことになるのかもしれません。
そんな中でもすばらしい革を生産してくれるタンナーの努力があってこそ、我々作り手は前を向いてもの作りに励むことができるんだと、改めて実感しました。

工場見学は、一般の方、革やファッション業界の方など問わず、どなたでも予約すれば可能です。興味を持たれた方は一度HPをご覧になってみてはいかがでしょうか。

  • 2014.11.10
  • 03:38

・革の製法-本ヌメ

当店の定番革は国産の栃木レザーというタンナー(革のメーカー)の本ヌメ革から作られています。

革業界にも効率重視の波が押し寄せていて、手間暇のかかるピット槽なめし革(この製法の革を本ヌメといいます)を作っているタンナーは、世界的に見ても今では数えられる程度しか残っていません。栃木レザーはそんな数少ないタンナーの一つ。頑固に伝統を貫く職人集団です。

省略可したヌメ革の製法では、本ヌメ革よりもずっと短い期間で一枚の革作ることができます。クロムなめしの革はさらに工程を簡略化できます。当店で使用する素材は、手間隙をかけて作られただけあって、簡単にはへこたれない耐久性があります。

質感の好みは千差万別ですが、丈夫で味が出る点がクロムレザーにはないヌメ革の何よりの長所だと思います。注)革はアメ色になるという記述をよく見かけますが、あめ色に変化する革は無染色のヌメ革や染料のみで薄く染められたヌメ、オイルヌメなどの一部の革のみです。

お客様に商品の5年後、10年後の姿をお伝えすることは簡単なことではありませんが、手縫いにも栃木レザーにもこだわるに値する理由があります。

使い込んで味の出たヌメ革の色と質感をたくさんの方に知って欲しい・・・その想い一心で、今日も明日も、2本の針を動かし続けます。

・真鍮(ブラス)の味

真鍮は腐食しにくく、革と同じで永く使えるステキな金属です。

真鍮の味

RONSONというメーカーのバンジョーというライターです。

真鍮製。半年ほど使用しましたが、ピカール(ホームセンターに売ってる金属用の研磨剤です)でピカピカに磨いてみました。

ちなみに、磨く前はこんな感じ↓

真鍮

半年ほどでこれだけの味が出ました。

くすんだ金色がなんともいえない。

無垢の真鍮だからこそ出る味です。

ピカピカがいいか、くすんだ色味がいいかはもちろん好みの問題。磨けばいつでもピカピカにできるし、使っていけばすぐにくすんできます。

ちなみに当店で使っているバックルなどの真鍮金具のほとんどは少しくすんだ状態で仕上がっています。ボタンなどの一部の金具はピカピカな状態です。

サスペンダー 背中イメージ

革と同じで丈夫で味の出る真鍮。

だからこそ革との相性がいいのかもしれません。

当店ではできる限り全ての金具に国産の真鍮金具を使っています。

この商品も真鍮?と気になった時はいつでもお問い合わせください。

shopmaster@dete.jp

・栃木レザー訪問

2013年4月4日 栃木レザー社見学会。

革職人のこだわりと技に感動しっぱなしの一日でした。

いくら見ていても飽きません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 2014.11.10
  • 03:38

・布海苔つくり

アラジンストーブの天板でコバ磨きに使う布海苔を煮出しています。

細かく砕いた工芸用の布海苔をなべにいれ、全体がひたる程度の水を加え、とろとろになるまで煮込みます。

熱いうちに濾して、防カビの処理を加えて完成です。

今回はかなり濃い目に作ってみましたので、水を加えて好みの濃さに調整しながら使います。余った分は製氷トレーで冷凍し、耐冷容器に移せば長期保存ができます。 アナログな作業を積み重ねて革製品を作っています。

革のエイジング

ブックカバー

バケッタブラウンとプルアップグリーンのエンジング。


革のエイジング

バケッタブラウンは2年使用。プルアップグリーンは、2、3年使用し、1年ほど本棚に保管していました。



新品のプルアップグリーンと、上の写真のグリーンのブックカバーを比較してみました。






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